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芳香剤に付加価値を!小林製薬で新たな試みに挑んだ開発チームの挑戦。

小林製薬では、2023年9月にやさしい香りで快適な安眠空間をつくる「Sawaday⁺  @Sleep」という製品を発売しました。
この製品は、「機能性芳香剤」というカテゴリーの製品で、睡眠を考えた香料(SMART SLEEP®)※を配合しており、芳香剤カテゴリーで睡眠に関わるものとしては、小林製薬において初の製品です。
※ SMART SLEEP®は高砂香料工業株式会社の登録商標です。

今回のnoteでは、「Sawaday⁺  @Sleep」の開発に挑んだチームから、開発・研究・ブランドマネージャーにインタビューし、小林製薬の製品が、どんな風に作られていくのか、どういう連携をしてプロジェクトが動いていくのかをお伝えします。
ぜひ最後までご覧いただき、小林製薬の製品開発や働く仲間をイメージを身近に感じていただけると嬉しいです。

プロフィール

松宮さん
芳香・消臭剤カテゴリーのマーケティング開発企画担当
2010年キャリア入社。入社後、「サラサーティ」などのパーソナルケア製品を担当した後、芳香・消臭剤カテゴリーの担当に。「Sawaday 香るStick パルファム」などのブランドを担当後、現在は「Sawaday⁺  @Sleep」の開発を担当。

上西さん
芳香・消臭剤カテゴリーのブランドマネージャー
2017年入社。2023年より「Sawaday」ブランドの担当の担当になり、全体の戦略策定、TV広告や販促物の作成などを行っている。

辺さん
芳香・消臭剤カテゴリーの研究開発担当
2021年入社。入社以降、同カテゴリーで芳香剤の研究を担う。「Sawaday⁺  @Sleep」のコンセプトに共感し、立候補して参加。プロジェクトの核となる香りづくりを担う。

香りの力で「眠りの悩み」を解決したい。
芳香剤に新たな価値を与えた製品はどう開発されたのか?

—— 「Sawaday⁺  @Sleep」は、どういうきっかけで開発されたんですか?

松宮:
実は、コロナ禍での生活習慣の変化に着目したことがきっかけなんです。それまで、芳香剤は嫌な匂いを消すものと捉えられがちだったのですが、おうち時間が増えたことで空間を彩るもの、生活を豊かにするものという意識が高まったんです。実際にコロナ禍以降、芳香剤の需要も高まっていました。

松宮:
そうそう。あと、眠りに悩みを持つ方が増えていて、それに関連する製品もたくさん市場に出ていたこともあって、私たちにもお役に立てることはないかと考えていたときに、ちょうどヨーロッパの香料会社から「眠りのことを
考えた香料を紹介したい」
という話をもらったんです。 

上西:
香りに対するニーズと睡眠のプロブレムがちょうど結びついたのですね。松宮さんも眠れない等の悩みを持っていたんですか?

松宮:
それが、私はベッドに入ると5秒で寝てしまうタイプでして(笑)
なので、最初は社内で悩んでいる人に「どんな苦労があるか」「眠るために何かしているか」をヒアリングすることから始めたんです。
その結果、社内だけでも眠りにまつわる問題がたくさん出てきて、これは製品として需要があるなと確信できたので、上司や社長にプレゼンをして、プロジェクトを進めていきました。

上西:
松宮さんが眠りに悩みがないというのは、プロジェクトを進める上で問題にならなかったですか?

松宮:
それが逆に客観視できるのでプラスに働いたなと思います。
例えば、製品の形状を決める時も自分では悩んでいないからこそ、冷静に最適解を選べたと思います。

想いに共感してプロジェクトに参加。
小林製薬全体で作り上げた「Sawaday⁺  @Sleep」

—— スティック状の製品スタイルになるまでに、いくつか候補があったんですか?

松宮:
検討段階では、スプレー状のものなど、使い方も含めて色んな検討をしていたんです。
ただ、眠りに悩みがある方の話を伺っていく中で、スプレーのような能動的に“やらなければならない”形状のものを避けたいと思って。
スティック状だと、置いておくだけで良いですし、本数によって香りの強度も調整できます。1日の最後、疲れ切った状態で「しなければならないルーティン」を一つでも減らしたいという想いがあったんです。

—— なるほど!形状1つにもそんな思いが込められていたんですね。
上西さんと辺さんは、どのようにプロジェクトに参加されることになったんですか?

辺:
小林製薬の製品開発は、通常プロジェクトがある程度現実性を帯びてくる段階で研究担当が決まるのですが、僕は「Sawaday⁺  @Sleep」のコンセプトを聞いて、これはぜひやりたい!と立候補して担当になりました。

松宮:
そうだったんだ!嬉しい。

辺:
僕自身仕事やプライベートでも考えこんでしまうと中々眠りに入れないという悩みを持っていたので、自分の仕事がその悩みに寄与できるならぜひやりたいと思ったんです。
上西さんはどうですか?

上西:
私は、その少し前にSawadayブランドのブランドマネージャーになったんですが、初めて担当した新製品が「Sawaday⁺  @Sleep」でした。機能性芳香剤という新しいジャンルの製品ということもあって、すごくワクワクしたのを覚えています。

—— みなさんはそれぞれどんな役割を担われていたんですか?

松宮:
私は、開発担当なのでアイデアの起案からコンセプト作成、ネーミング、デザインのディレクションなどを担当しています。

辺:
僕は香りづくりの担当ですね。松宮さんからお聞きした香りのコンセプトである「眠りに心地いい香り」を再現できるよう、まずは社内でインタビューを繰り返しました。

上西:
インタビュー対象は、辺さんが自分で考えて選ばれたんですか?

辺:
はい!松宮さんからターゲットの情報をお聞きしていたので、それに近しい方に声をかけて協力してもらいました。

松宮:
私もプロジェクトを開始するとき、たくさんの社員に協力してもらったので、小林製薬全体で製品をつくった感覚がありますよね。

辺:
それは本当に感じています。特に今回は睡眠時に関わる機能性芳香剤という新たな試みだっただけに、社員の関心も高く、みんながすごく連携して作り上げた実感がありますね。

上西:
辺さんが香り作りで苦労されたところはあったんですか?

辺:
元の香料を生かしつつ、より嗜好性を高め、しかも「眠りに心地いい」ものを作るというのがやっぱり難しかったです。
まず方向性を決めたのですが、芳香剤って基本は明るい印象のものが多いんです。でも、今回はどちらかというと落ち着いた暗めの印象の香りが適していると判断しました。
そこから試作とインタビューを繰り返して、候補をどんどん絞っていきました。

松宮:
私が「こんなイメージ」と、形容詞を使って曖昧に表現していたものを、香りという形で表現してくれましたよね。
できあがった香りを嗅いだ時「これこれ!」と感動したのを覚えています。まったく新しいコンセプトの製品だったので、本当に大変だっただろうなと思います。
上西さんも、見せ方の部分ですごくこだわってくれましたよね。

上西:
私は、松宮さんや辺さんが作り上げた製品をどう販売していくかという施策を考える、いわば最後のアンカーのような役割だと思っていて。みなさんの思いを汲み取って、テレビCMや流通関係者をお招きする商談会で伝えるという大役を担っていたので、見せ方にはすごくこだわりましたね。

松宮:
商談会では、実際に体験ブースを作ってくれたりもしましたよね。

上西:
はい。製品を見てもらえる時間は限られているので、短時間でいかに「Sawaday⁺  @Sleep」の良さをわかってもらえるか?と、独立した空間をつくって、VR等も使って、実際の寝室を再現しました!

松宮:
実際に心地よくて、ウトウトする人もいたりして、発売前に使ってくださった方の実感を聞けることは珍しかったので、すごくありがたかったです。

—— チームのありがたみや、助けられた瞬間は他にもありました?

上西:
広告を作るにあたって、すべての表現に根拠が求められるんですが、根拠になるデータやロジックを辺さんが準備してくださったのは、本当に助かりました。
いろんな部署に何度も交渉に行ってくださったり…

辺:
ベストな状態でお客さまに届けたかったので、できることは何でもやろうと。

上西:
これまでにない製品なので、私もどう進めて良いかわからない部分もあったので、本当に助けられました。

松宮:
辺さんや上西さん、その他にもいろんな人の協力を得て、「Sawaday⁺  @Sleep」が完成したときは、とても大きな達成感を感じられました。
発売後、お客さまからも多くの好評のお声をいただけて、それも次への励みになりました。

上西:
発売後の反響は、すごく励みになりましたよね。芳香剤としては少し高価格ということもあって、発売前は不安もあったんですが、リードディフューザーのなかでも上位の売り上げに入ったり、安心しました。

辺:
トレンド予測商品にランクインしたり、好評を実感できる機会も多かったですよね。

熱量があれば、信じて任せてもらえる。
それが、小林製薬で働く魅力。

—— みなさん自分で主体的に考えて、プロジェクトを進めていったイメージがあるんですが、他の製品の開発でもそのように進むんですか?

辺:
そうですね。例えば香りを決めていくときも、上司に都度許可をとったりする必要はありません。
そういった環境のおかげで、スムーズに進めることができたと思います。

松宮:
いち早くお客さまのもとに製品を届けたいという思いが、開発のスピード感に繋がっているんだと思います。
とにかく熱量を持って話すと、信じて任せてもらえるのが小林製薬の良いところですね。

上西:
やりたいことがある人には、すごく良い環境ですよね。直接社長にもプレゼンできる機会も多いですし。
プレイヤーが責任を持ってプレゼンをして、主体となってプロジェクトを進めていけるので、熱量を下げることなく動けますよね。
しかも、そういう思いを持った人たちが集まっているので、熱量のある人にはすごく楽しい環境じゃないかなと思います。

—— みなさんは、どんな人が小林製薬で活躍できると思われますか?

辺:
研究に限らずですが、知的好奇心が高くてアンテナが広い人が活躍できる会社だと思います。
開発スピードも速いですし、お客さまのお困りごとを常に探っている必要がありますからね。

松宮:
誰かの「あったらいいな」を作りたい、と思っている人は、製品開発部門に限らず、どんな部署でも活躍できるのではないでしょうか。製品アイデアだけでなく、改善提案などさまざまな「あったらいいな」を汲み取ってくれる会社なので。

上西:
製品事業に直結している部署はスピード感が求められる部分もあるんですが、小林製薬にはいろんな部署や職種の選択肢もあります。
自分で行きたい部署に手を挙げて、異動を希望できる社内FA制度もありますし、自分が何をしたいか、どんな適正かという自己分析ができている人なら、きっと魅力的な仕事に出合えるんじゃないかと私は思いますね。

—— ありがとうございます。最後にみなさんが今後やってみたいことを教えてください。


上西:
私は今、芳香・消臭剤カテゴリーのブランドマネージャーという立場ですが、小林製薬では医薬品やオーラルケアをはじめ、幅広いカテゴリーを扱っているので、別のカテゴリーのブランドも担当して、いろんな市場を見てみたいですね。
日本だけでなく、海外にも目を向けていきたいなと思っています。ブランドの幅が広い小林製薬だからこそ、いろんなことができる可能性を感じています。

辺:
芳香剤という分野だと、デジタルの力を使ってもっと個人に合わせた製品の開発もしてみたいなと思っています。
香りってまだまだすごく可能性や力があるものだと僕は思っていて、いろんな技術と掛け合わせることで、香りにできることの幅をもっと増やしていきたいですね。

松宮:
私も今回の「Sawaday⁺  @Sleep」の開発で、香りが持つ可能性を大いに感じることができました。
まだまだ暮らしのなかで、解決できていない違和感やお困りごとってたくさんあると思うんです。そういうものを、小林製薬だからできる手段と香りの力を使って、解決できるようになりたいですね。
今まで当たり前になって我慢していたことを、覆していきたいと思っています。

マーケティング開発企画担当の松宮さんが語る、開発のきっかけや製品への想いは、小林製薬公式オウンドメディア「おっ!?小林製薬」でも詳しく紹介しています。ぜひご覧ください!



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