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「モノを作るだけでは、メーカーは発展しない」。小林製薬トップクラスのチャレンジャーが語る働く魅力とは?

春に向かって新しいプロジェクトや仕事にチャレンジされている方も多いこの時期。「“新しいことにどんどんチャレンジできる風土”ってどうやったら伝わるんだろう?」と、小林製薬note編集部で話題にあがりました。

社風を伝えるにはやっぱり人だ!という結論に至り、今回は編集部が思う小林製薬でトップ5に入るであろう「チャレンジといったらこの人」、日用品事業部 新分野推進グループの高木さんにインタビューし、会社への思いやこれまで挑戦してきたことを話してもらいました!
キャリア入社である高木さんが思う小林製薬の魅力をご覧いただき、小林製薬で働くイメージやメーカーで働く面白さを感じ取っていただけるとうれしいです。ぜひ、最後までご覧ください。

プロフィール

高木さん
2014年キャリア入社。前職は家電メーカーのマーケティングを担当。小林製薬入社後は、『ブルーレット さぼったリング』『メガネクリーナふきふき』『かんたん洗浄丸』などの洗浄剤製品のマーケティングを担当し、2020年より日用品事業部 新分野推進グループに所属。

※担当、所属は取材当時のものです。

正直で、平等で、フラット。社長とも直接“戦える”のが小林製薬の魅力。

—— 転職時に、小林製薬を選んだ決め手はどんな部分にありましたか?

前職では東京の家電メーカーで働いていたんですが、大阪出身ということもあり、いずれは大阪に戻ると決めていたんです。「ものを作る」という仕事が楽しかったし、自分に合っていると思っていたので同じメーカーで探していました。
前職は世の中にないものをどんどん作っていくような、チャレンジ精神に溢れている会社で、その感覚に一番近かったのが小林製薬だったんです。チャレンジできる回数が多いという点に強く惹かれて入社しました。

—— 入社後しばらくは前職同様マーケティングの仕事をされていたと思うんですが、同じ職種でも違いはありました?

前職は家電メーカーだったので、機能やスペックで明確に他社と差別化できる業界だったんです。なので、その機能が一番の武器になります。ところが、小林製薬で最初に担当した洗浄剤では機能の差別化が数字等で簡単にできないんですよね。「汚れがよく落ちます」と一言で言っても、汚れの内容や用途によっても変わってしまう。
そこで、パッケージに何を載せるか、CMで誰に何を伝えるかという「コンセプト作りや訴求方法」がとても重要になってくるんです。初めはあまりの違いに驚きの連続でしたよ。パッケージに小さいシールを貼るかどうかで長時間議論していたり。当初は「そんなんつけるだけやん、ちょっと変えるだけやん」と思っていたのも事実です(笑)
でも、仕事をしていくうちに、いかにパッケージが命であるか。限られたスペースしかないパッケージの訴求がどれほど重要かを知って、どんどん面白くなっていきました。

—— なるほど!マーケティングという仕事の力がより一層活きる業界だったんですね。

そうですね。なかでも小林製薬は扱う製品や領域がニッチなので、独自の戦略や手法を行えるんです。それは他では味わえない魅力だと思います。
僕の夢の一つに、マーケティングを知らない人たちにマーケティングの面白さを伝えて、マーケティングベースで会話ができるような環境を作りたいというのがあるんです。そういった面から見ても、小林製薬に来て前職とはちがうマーケティングの魅力を知れたのは良かったですね。

—— 高木さんが思うマーケティングの魅力ってどんなところにあるんでしょうか?

1つはマーケティングを分かっていると致命的な失敗をしないことだと思います。物事の仕組みが分かるので。2つ目は成功確率が上がる。3つ目は仕組みそのものを作れることです。
マーケティングって、人の心の底を読み解いて「なぜこの人はこういう行動をするのだろう」「なぜこれで喜ぶのか」を紐解いていくものなんですよね。自分自身をよく知ることから始まって、他人を理解する、理解したものを言語化して伝えるのがマーケティングの役割の一つなんです。
なので、マーケティングをベースとして議論するとフラットで平等な議論ができると思っています。この「フラットで平等」というのは、小林製薬の魅力でもありますね。

—— 例えばどんな部分で「平等でフラット」な文化を感じました?

まず、社長に直接意見ややりたいことを伝えられる環境なんです。プレゼンの場が設けられていることはもちろん、自分と反対の意見をもらったときにも、ただ従うだけではなく、きちんとディスカッションできる空気がある。組織の風土として正直・平等・フラットというのが根付いているんですね。一般的に社長や上司が相手だと、悪いところは見せないようにしよう、少しでも良いように見せようとする気持ちになることが多いと思うんです。
でも、小林製薬ではダメなものはダメ、良いものは良いと○か×で判断して、△を無くそうという意識が強いんです。なので、プロジェクトの進捗や実施した施策の結果等が悪かったと正直に言うことで責められることもありません。きちんと事実を伝えなかったり、嘘をつく、誤魔化そうとする方が怒られますね。こういう風土は、入社してすごくインパクトが強かったです。

—— 正直であることが重要視されるんですね。

そうそう。ダメなものはまず認めて、それをどう良くしていくかというディスカッションを深くする文化がありますね。そのディスカッションでは、役職も年次も関係なくフラットで平等。
あとは、会長や社長が製品を一個一個、顧客目線で実際に使用して、感想を言ってくれるのも驚きでした。「ここは良かったけど、これはパッケージをこう変えたらどう?」とか。良い点も改善点も直接伝えてくれるので、自分の意見も伝えることができる。良い意味で会長や社長と戦える企業だと思います(笑)

—— コミュニケーションや企業文化は長い年月かけて培っていくものですから、染み付いているんでしょうね。

そうですね。ビジネスモデルやマーケティング戦略は他の良い部分をコピーすることも可能だと思いますが、企業文化や雰囲気はコピーできないと僕は思うんです。なので、小林製薬の持つ大阪の商売人的な「それはほんまにお客さんが喜ぶんか?」という本質を忘れないところは大きな魅力だと感じています。
小林製薬といえば、特徴的なネーミングですが、あのネーミング決めるのに500個くらい案を出して、本気で喧嘩してることもありますからね(笑)
日用品メーカーなので、自分が携わったものが形になって表れるので、成果として実感も得やすいし、製品が世に出る機会やリニューアル速度も早い。その分チャレンジの回数も多いんです。入社時に感じた魅力を存分に味わえる環境でした。

メーカーがモノを作って終わりでは、今後の発展性はない。

—— 現在は2020年に立ち上がった新分野推進グループの所属ですが、どういったメンバーで構成されているんですか?

今は10名ほどが在籍しています。元々、色んなカテゴリーや職種にいたメンバーで、これまでの事業の枠にとどまらない新しいプロジェクトをやりたいと提案していたメンバーが集められたんです。

—— 高木さんはどんな提案をされたんですか?

僕がやりたかったのは、物販以外のビジネスモデルを確立すること。デジタルを活用して、消費財と組み合わせたようなサービスにチャレンジしたいと提案していました。当時の上司も後押ししてくれて、社長にアイデアプレゼンをしたところ実際にプロジェクトとして動けることになったんです。

—— そもそも、そういったチャレンジをしたいと思ったきっかけは何だったんですか?

メーカーがただモノを作るだけでは、発展性がないんじゃないかという思いが強かったんです。作って終わりではなく、新しいビジネスモデルにチャレンジしないと今後しんどくなるんじゃないかと。そうなると、データやアプリケーションを活用して顧客との接点を強くしたり、お客さまに直接製品を販売できる新しい仕組みも作っておくことが、重要になってくると考えていたんです。アイデアを出した当時は「それでどう利益を出すの?」とか「個人情報をどう扱うんだ」「誰がアプリ作るん?」といった質問を山のようにもらいました(笑)
当時の上司にあとで聞くと、「わざと跳ね返してた、それで諦めるなら新規事業なんてできないと思って」と言われたんです(笑)本気でやりたいなら、本気を見せてくるやろう、と。

—— そんな戦いがあったんですね(笑)でも、全くやったことのない領域の事業に挑戦できるのもすごいですよね。

それをやらせてくれるから、小林製薬は楽しいんですよ。最初は、みんなに「そんなんドラえもんの世界の製品やん」とか「うちの会社で本当にできる?」と言われることも多々ありましたけど、どんどん具体化してくると「どうやってこの課題を解決したの?」「こういうビジネスモデルはどう?」とみんなが前向きな質問や協力をしてくれる。“あったらいいな”をカタチにするために、社員が真剣に向き合っているから、新しいチャレンジにも全然怯まないんだと思います。

—— 他社と協業される機会も増えたんでしょうか?

そうですね。時代的にも1社ですべてを完結するのはもう無理だと思います。色んな企業や人の技術や知見を掛け合わせながら、チームとしてプロジェクトを成し遂げていく意識が今後は重要になってくるんじゃないでしょうか。なので僕は自分のミッションとして、他社とコミュニケーションのハードルを下げるというのも意識しています。同じ会社の別の部署くらいの感覚で連絡がとれる関係を築くのが理想ですね。

—— 小林製薬の魅力だとおっしゃってた正直でフラットな関係性を他社とも築いていくということですね。

はい。発注元とか下請けのような関係を議論の場には持ち込まず、他社の方にもダメならダメと正直に言ってくださいと伝えています。そうする方がプロジェクトは前進しますから。

—— 新分野推進グループ内はみなさんどういう動き方をされてるんでしょうか?

僕以外のメンバーもそれぞれ自分のやりたいテーマを持って動いています。BtoBからDtoCまでチャレンジしている領域は幅広いです。それぞれのテーマで動きながらもアドバイスやサポートをする体制で動いていますね。

0から1を生み出せる仕事が、小林製薬ならきっとできる。

—— 今後はどんな人材に加わってほしいと思っていますか?

うちのグループだけでなく、小林製薬全体としてやっぱりデジタル系の知識がある方をすごく求めていますね。
小林製薬はこれまでの業務を改善するDXだけでなく、新しいビジネスモデルをつくるDXを成し遂げようとしています。データの扱い方や評価軸といった面はまだまだ手探りで色んな方の意見を聞きながら進めていることが多いので、そういった知識がある方はすぐに活躍できると思います。
この2年くらいで会社が大きく変わっている実感があるので、新しく加わる方は思いっきり色んなことにチャレンジできると思いますよ。消費材や日用品とデジタルを掛け合わせた製品やサービスって、まだ世の中にあんまり存在していない。だからこそ、チャンスもめちゃくちゃある。
小林製薬にはこれまで培ってきたネームバリューや「なんか変わったもの作れそう」という雰囲気もありますから(笑)世の中にインパクトを与える面白い仕事がしたい人には、とても良い環境だと思います。
ただモノを作って売ることにとどまらず、新しいビジネスを展開することもうちの会社はきちんとアピールすればやらせてくれますしね。

—— 新しいチャレンジといえば、高木さんは副業で個人で会社も作られたんですよね?

そうそう。これからの未来、どんどん個人の能力がフィーチャーされる時代になると思うんです。そうなったときに、色んな選択肢を経験しておきたいなと。死ぬときに「起業しとけば良かった!」という後悔をしたくないのもありました(笑)
僕はビジネスモデルを考えるのが好きなので、自分で思いついたビジネスモデルを計算して、これならいけると思ったので起業することにしたんです。

—— 起業のときは細かい申請が必要だったり、反対されたりしました?

反対も煩雑な手続きも全然なかったです。「起業したいです」「どんなことするの?」「こんなことしたいんです」「面白そうだね!起業なんて本気でやるの今のとこ君くらいだよ!」という話をしたくらい(笑)
起業したことで、小林製薬という企業のネームバリューの大きさとか、組織でいることのありがたさがより分かるようになりました。またベンチャー企業の方の悩みや気持ちも理解できるようになり、商談時には共感力が大幅に上がりました。チャレンジしてプラスの面が多かったと実感しています。

—— 高木さんが小林製薬に今後望むことはありますか?

これから先も新しいことにチャレンジすることが当たり前の会社であり続けてほしいですね。他の会社から見ると、そこまでチャレンジできるんですか?と言われるような領域や機会の多さが、当たり前であってほしい。
それができるメンバーがどんどん集まって、そういう魅力で成り立つ会社であってほしいし、そうしていきたいと考えています。

—— 「チャレンジすることが当たり前であり続けてほしい」というのは、すごく良い言葉ですね!

元々、新しい製品を作りたい、新しいお悩みを解決したいというのがミッションの会社なので、今後もそうあり続けられると思うんです。さらに今は挑戦の幅をどんどん広げているので、これまで「小林製薬はメーカーだし、自分の知識や能力を活かせないだろう」と思っていた方にも、魅力に気づいてほしいですね。今なら0から1を生み出せる仕事をバンバンできると思います。
僕が個人的にほしいのは、打たれ強いとか打たれ弱いというより、打たれやすくて怒られやすい、出る杭になる人ですね(笑)「怒られてなんぼや!」と思って、どんどん挑戦できる人が集まった方が、絶対に面白くなると思いますし、僕自身もそうあり続けたいと思います。